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Fintech発! 知識ゼロから始められる資産運用「FOLIO」

 

「投資は難しくてよく分からない」

「興味はあるけどどう始めたら良いのか分からない」

そんな印象を投資に対してお持ちの方は多いのではないでしょうか?

小難しく捉えられがちな投資の世界に、新たな風を吹かせるべく立ち上がったスタートアップがある。

目次

・テーマ型投資プラットフォーム「FOLIO」とは

・FOLIO流CDOポジションの口説き方

・CDOとしてFOLIOに携わってみて

・余談:ハッカソンで広野氏が携わったもの

・おわりに

テーマ型投資プラットフォーム「FOLIO」とは

「投資の常識を変える。」FOLIO公式HP

 

「資産運用をバリアフリーに。」をミッションとする株式会社FOLIOは、テーマ投資やロボアドバイザーの機能を備え、楽しみながら簡単に投資が行える次世代型のオンライン証券プラットフォーム「FOLIO」を2017年中にリリース予定だ。

このサービス最大の特徴はテーマ別に株式を選べ、少額で投資を始められることにあるという。

具体的には、「自動運転」や「東京オリンピック」などのラインナップに対して、最低10万円程度からの投資が可能なのだ。

サービス公開を控えるFOLIO(2017年3月現在)。事業の詳細や創業秘話、金融業界への見解などについて、FOLIOの甲斐氏、宮下氏、広野氏にお話を伺った。

 


FOLIOこそが投資へのハードルを下げる


CEO 甲斐 真一郎(Kai Shinichiro)

京都大学法学部卒。2006年にゴールドマン・サックス証券入社。金利トレーディング部において日本国債・金利デリバティブトレーディングに従事。2010年、バークレイズ証券同部署に転籍し、アルゴリズム・金利オプショントレーディング責任者を兼任する。2015年11月にバークレイズ証券を退職し、12月に株式会社FOLIOを設立。

 

甲斐 まず、なぜ投資を始めることに抵抗があるのか、それは次のように大きく3つの理由があるのではと考えています。

一つ目は入り口です。まず、金融商品は情報が多く複雑だということ。個別株で3500以上、投資信託だけでも6000以上存在しているので、自分に適した投資先を選ぶということはかなり骨の折れる作業になりますね。

更に個別企業の分析というのも難しいので、そこにも高いハードルが存在します。これが投資を始められない一番の理由ですね。

二つ目は、日本特有の制度にあります。単元株制度という、日本の上場株は100株もしくは1000株からしか取引出来ない制度が存在する。

この制度では、企業が株主を管理するコストを下げることは可能ですが、投資家からすると1株から買えた方が良いわけですよね。ですので、アメリカや韓国など、他国と比べて、最低投資金額が高いのです。

 

−これまで投資をしたことがない人は、やは投資にはなかなか踏み切れないものでしょうか。

 

甲斐 ですね、非常に難しいと思います。そして三つ目は、出口です。これは売り時がわからないということですね。

投資してみたは良いものの、いつ売ったら良いのかが分からない。これら三つが課題だったので、まずそこから解決したいと考えました。

分かりやすく「テーマ」で投資先を絞ることで、情報を整理できる。投資のプロがまず取捨選択し、テーマにまとめてあげ、「ユーザーはこのテーマを買うだけでいい」というプロダクトを提供したいと思いました。

しかし、投資へのハードルを下げるだけでは、投資への熱量は上がりません。そこで、熱量を上げるために「楽しさ」の部分をFOLIOでは大事にしていますので、サービス公開を楽しみにしてください。

 


10万円からできる投資活動


−FOLIOでの資産運用は10万円からですが、さらに下げることは可能なのでしょうか?

 

甲斐 やっぱり10万円は高い?(笑)

 

はい(笑) 1、2万円ほどから投資を始めることは、今後投資の世界では可能なのでしょうか?

 

甲斐 現実的な話をすると、実はすごく難しいんですよ。

 

もしかして、10万円というのも既に厳しい数字なのでしょうか……?

 

甲斐 今の10万円で結構ギリギリですね(笑)

 

CCOの宮下氏とCEOの甲斐氏

CCO 宮下雅恵(Miyashita Masae)

慶応義塾大学法学部卒。新卒でゴールドマン・サックス証券入社し、9年間、証券部門にて債券を中心としたデリバティブ・為替・コモディティー等の金融商品を扱う。新入社員時代から多くの大手中央金融法人を担当し、若手世代のトップ営業として活躍。

 

宮下 1つの銘柄を少額で買うということは、実際不可能ではないんですね。

しかし、1つの株式を買う、いわゆるシングルストックは、非常にリスクが高いんです。そのリスクを回避するために、分散投資をすることが大事とされています。

例えば、10銘柄は投資するとなると、1銘柄あたりおよそ1万円からになるので……10万円を切ることは、現状では厳しいですね。

 

お金が回らない日本経済

−投資という価値観を今後どのように改革していこうと考えていますか?

 

宮下 私はもともと投資が好きで、投資をもっと盛り上げたいという気持ちがあったんです。

自分が働いてお金を稼ぐのにプラスして、お金にも働いてもらえば良いのではないかと。

資本主義社会では、資産家が資産を増やしていける社会システムです。資産運用することで少しずつでも自分の資産を増やしていくことが可能です。

お金がお金を呼ぶということをもっとみんなに体感して欲しい。

FOLIOの「テーマ投資」という切り口で、今までまったく資産運用投資に興味のなかった人が振り向いてくれて、資産運用投資の世界に来てくれる。そこから金融や経済の勉強をすることで、金融リテラシーを向上していく。

最終的には、貯蓄から投資への動きが促進され、日本経済の活性化に貢献できたらと思っています。

 

甲斐 日本には920兆円の預金※1があるんですよこれは先進各国に比べてもかなり大きい数字※2です預金されたままの状態が、おそらく日本経済成長のボトルネックになっていると思っています。それを、このサービスを通じて変えていきたい。

 

※1 日本銀行調査統計局より2016年第3四半期の資金循環, p.3

※2 マネーガイドJPより世界各国の個人(家計)金融資産の内訳比率

 

FOLIO流CDOポジションの口説き方

CDOの広野氏

CDO 広野萌(Hirono Hajime)

早稲田大学文化構想学部卒。日本最大級のハッカソン「Hack Day」最優秀賞受賞を経て、Yahoo!JAPANへ入社。新規事業・全社戦略の企画やアプリのUX推進に携わり、その間にUIに関する特許を2件出願。国内外のプロダクトコンテストで30以上の受賞歴を誇る。

 

−CDOの広野氏がFOLIOに参画した経緯は、どのようなものでしたか?

 

広野 正直、株とか投資とか胡散臭いと思っていたので、最初に甲斐から「Fintechやろうと思ってる。株系なんだけど、話聞いてくれない?」と言われて「あーそういう系かぁ」と思っていたんです。

でも、彼が僕を呼び出してきたのがサイゼリアだったんですよ。

それまでも、いろんな起業家の方にお声かけいただいたことがあって、高級なホテルやレストランでお話の場を設けていただいていたのですが……まさかのサイゼリアですよ???

一同 (笑)

 

広野 「こういうところだ! この人は信頼できる!」

と思いましたね。話聞いてみると、内容も面白いし、頼りがいがあるメンバーだった。

改めてFintechまわりを自分なりに調べたところ、今この分野に足りていないものはデザインの力だと強く感じ、一緒にやることになるました。

 

−「サイゼリア」というのは、それを狙ったチョイス?

 

甲斐 いや(笑)

 

創業秘話を語る甲斐氏と広野氏

 

広野 すごく稼げる人たちが、サイゼリアで打ち合わせっていうのが印象的でしたね。

お金を使う目的フェーズをちゃんとわきまえていると感じました。

 

甲斐 実は広野がYahoo!JAPANで働いている時、既にメンバー集めと資金調達を始めていました。その間はオフィスも借りられないから、ずっとサイゼリアで打ち合わせしてましたね。

それから徐々に人数も増えてきて、サイゼリアの店員にしっかり覚えられてしまって……(笑)

メンバーが6人くらいになったところで、そこからしばらくは私の自宅で開発していました。

 

CDOとしてFOLIOに携わってみて


FOLIOのUI・UXができるまで


開発中のFOLIOの画面を見させてもらった。サービス公開前のため細かく描写することはできないが、CDOの広野氏をはじめ精鋭のエンジニア陣が集まっていることが、ひしひしと伝わってくるようなUIUXで、投資潜在層に訴求できるプロダクトであることを確信した。

 

−金融出身のビジネスサイドとエンジニアのコミュニケーションは一見簡単ではないように思えますが、FOLIOではどのように進めていますか?

 

甲斐 めちゃめちゃコミュニケーション取っていますよ。

宮下 フランクに取っていますね~。

甲斐 FOLIOの一番の売りは技術力です。日本一技術力の高い金融機関の構築を目指していますね。

宮下 なので、エンジニアを厚く、そして大事にという気持ちは強いですね。

広野 基本的に上下関係は一切ないです。良い意味で、友達みたいな関係だからこそ、意見を素直に言い合える。そのおかげで、プロダクト制作のスピード感が違います。

甲斐 プロダクトに関する議論は、言いたいことを言い合うので、一見はたからするとバトルですよ(笑) それで、見送った機能もたくさんあります。

 

−やはり、より良いプロダクトをつくるためにも、バトルはあった方が良いですか?

 

甲斐 もちろん必要だと思っています。僕は金融出身なので、プラットフォームとしてのFOLIOにあれもこれもと便利だと思われる機能を盛り込みたくなるんですね。

しかし、機能として「便利」なものと「使いやすさ」はまた違いますから。ユーザー目線でエンジニアチームがフィードバックをくれるので、本当に助かっています。

 


FOLIOでは、エンジニアに限らず、積極採用中だ。(2017年3月現在)

興味のある方は、FOLIOの目指す事業像や働き方をぜひチェックしてみてはいかがだろうか。

FOLIOのWantedlyページ(左) FOLIO公式HPのメンバー紹介ページ(右)

 

−広野氏は、ご自身をスタートアップ向きのプレイヤーだと考えていますか?

 

広野 ですね。僕は1人で最初から最後まで全部作りたいタイプなんですよ。大企業だと、分業で業務を担当することが多いじゃないですか。その時に僕は他のことにも口を出してしまうんです。

甲斐 実は先日、広野のYahoo!JAPAN時代の上司とたまたま食事をする機会があったのですが、そのとき広野の話になって「彼はすごく面白いけれど、どこにもハマらない」と言っていましたね。

ドハマりすると凄まじいパワーを発揮するけれど、Yahoo!JAPANのような大きい会社では中々ハマらない。その点、FOLIOでは広野のようなエンジニア・デザイナーはドハマりしてますね(笑)

 

−エンジニア・デザイナーのキャリアパスとして勉強になる点が多くあると思っています。どのようなことを考え、事業に取り組んでいるのでしょうか?

 

広野 ITが当たり前の世の中になってきている。そんな中、アイデアをいかに早く実現できるかが大事になりました。

アイデアはあるけれど、自分がコードを書けないとしたら、それを実現するためにまずはコードを書ける人を探さなければならないのでコストがかかる。

そのコストを無視して、自分で思いついたものを自由に作れる人に対する需要は非常に高い。

僕としては、スタートアップに参画するメリットは何よりも失敗を経験できることです。大企業だと教えられることが多く、「こうやって成功してきた」というノウハウを学ぶわけですね。

一方、スタートアップを20代のうちに早めに経験することによって、多くの質の高い失敗を経験することになります。それは成功へのアンチパターンを知れるということなんですね。最終的には、成功への最速の道筋を辿れるのではないかと僕は思ってます。

 

−スタートアップで失敗を経験することは、まさに逆説的成功だというわけですね。その土台となるスキルに関して、広野氏なりの向上のコツがあれば、教えてください。

 

広野 個人的には、スキルを高める手段のひとつとして、若手はどんどんハッカソンやアプリコンテストに参加した方が良いと思っています。

特に学生時代は、情報系の学生でもなければ、仲間とプライベートで「なにか一緒に作ろうぜ」という機会がない。情報系の学生だとしても、デザイナー志望の学生と会う機会も決して多くはない。

しかし、ハッカソンやアプリコンテストに参加することで、その場で知らない人と繋がって、週末にちょっとものをつくってみるという経験ができるんです。

イベントという非現実的な環境が刺激的でもあるので、ハマる人はとことんハマってしまうほど楽しくて、その快感が忘れられなくてモノづくりに夢中になって、いつの間にかモノづくりが上手になって、自然とスキルも身について、と良い循環が生まれると思います。

 

広野氏のブログ兼ポートフォリオサイト

 


余談:ハッカソンで広野氏が携わったもの


広野 Yahoo!JAPANが開催してる「Hack Day」というコンテストがあるんですけど、優勝した際につくったものがグルメスパイです。美味しいご飯を食べに行ったとき、スマホで撮影したいじゃないですか?けど、カメラ音だったり、店員さんや周囲の人、一緒にいる知人の目を気にするのが個人的いやでして。”さーー”とスマホをかざしただけで勝手に取ってくれるアプリが欲しいなと思って作りました。

甲斐 あと、日よけルート検索アプリのinShadeとかね。

宮下 いいコンセプトですよね。女性としては、日向歩くとシミができるから日陰を歩きたい!

広野 緯度・経度、時刻から太陽高度と太陽方位角を計算して……という結構難しい仕様なんですよね。ちなみに、リリース翌日にフジテレビに紹介されて、サーバーがパンクしました(笑)

 

甲斐 まぁ、うちのプロダクトを開発しろって話ですけど(笑)

一同 (笑)

 

談笑する甲斐氏・宮下氏・広野氏

おわりに

プロダクトについて議論する様子

 

「資産運用をバリアフリーに。」をミッションとする背景を、取材を通じて理解することができた。

FOLIOの目指すビジョンは、それを成し得ることで日本経済がより健全になるものだ。

今回の取材中には、絶えず笑いが起きていたのがとても印象的であった。それこそがフラットな関係でサービス開発を行っている株式会社FOLIOの素顔なのだろう。

FOLIOは2017年の春にリリースを予定している。投資に今まで関心のない編集部一同だったが、FOLIOのリリースが楽しみで仕方がない。

投資をもっと身近に。FOLIOの挑戦を今後とも追っていきたい。

 

 

株式会社FOLIO

HP:https://folio-sec.com/

現在、この国は多くの「お金」の問題を抱えており、自分自身で資産運用をすることがより大切になってきています。

とはいえ多くの人は、証券会社に対して「なんだか難しそう」「手数料が高い」と感じていたり、「そもそも資産運用って何?」という人さえ少なくないはずです。

私たちはこの現状を打ち破るため、誰もが簡単にそして効率的に資産運用ができる場所を創ります。